2019年12月1日

社会保険料を削減する前に確認すること②

 今回は、給与の配分を変更したら実際にどれくらいの保険料が削減されるかを見ていきたいと思います。

 モデルとしたのは、東京都に事務所がある年収2,100万円の人です。

 なぜこの額にしたかというと、

 ①健康保険料の標準報酬月額の上限が139万円であり、キリがいいなら150万円

 ②賞与の年金保険料の上限額、かつ社員と同じ時期に受給すると1回につき150万円、年2回計300万円

 という理由からです。この額以下でも削減は当然できます。

 では、実際の削減額を見てみましょう。


 左が削減前(給与月額150万円、賞与2回計300万円)、右が削減後(給与月額10万円、賞与1回1,980万円)です。

 経営者想定ですと、会社負担及び会社の税負担まで考えたほうがよさそうなので、そのあたりも加味してみました。

 (仮定)

 ①中小企業と仮定していますので、国税と地方税を合計して30%としています。

  ※役員給与を2,000万円超取るということは利益も出ていると思いますのでそんなに外れた税率でもないでしょう。

 ②給与所得控除以外で所得から差し引かれるものは、社会保険料控除と基礎控除のみにしています。

  ※ふるさと納税や、住宅ローン控除などもっと細かくシミュレートしたいのであれば税理士に協力してもらうといいでしょう。

 ③削減後の役員賞与は、年1回にしてあります。

  ※社員と同じ時期に支給するのであれば通常は年2回でしょうし、否認リスクもあると思います。なお、年2回の場合は年金分の保険

   料274,500円が上乗せされ全体の負担額が変動します。各自電卓をたたいてみて下さい。

 

 ということで比較してみますと、社会保険料が減少した分、税負担は増加しますが、それ以上に保険料の負担減が大きいことが分かります。すべての個人法人にかかる税金保険料を総合計すると、その差、なんと1年度あたり約180万円にもなります。

 

 かなりの削減額です。この額だけを見てしますと、若く健康な方であれば色々考えてしまう人もいることでしょう。

 次回は、削減するために越えなければならないハードルと、万が一が起こったときの遺族の補償について考えてみます。

 

 以上、ご精読ありがとうございました。